MASUMOTO KOTA OFFICIAL WEBSITE

I'm keep going on play music in a lot of places.

Blog ツアー生活

パリの6月

投稿日:2017年7月6日 更新日:

I’m still making beats for BLOWBOHEMIA. 「パリの6月」

F.Bのどうでもいい機能のひとつに、
何年か前のポストを知らせるというのがある。

6年前の今日はパリで3本のライブを終えて、ロンドンにバスで移動している所だったらしい。

初のパリでのライブは、革命が起きたバスティーユ界隈にあるシャンソンの箱や、フラメンコ、ジャズの箱で、音楽祭の中の1ステージだった。

オープンエアーの会場で、テーブルに着いた酔いどれの親父達が、ビール片手に気持ちよさそうにおれをまったりと見つめていたり、

ジプシーの5歳ぐらいの子供が、最前列にやってきて、何故かおれの写真をデジカメで撮りまくっていたり、

演奏中に後ろで、ドラムの音がするとおもったら、キューバ出身の親父ミュージシャンが飛び入りしていたり、

思い出せば、様々なトピックが交差しながらも、ライブをなんとかぶちかまし無事に終えたのだった。

アンコールが起き、様々な肌の色の人達が自分の音楽の元で解放され、
エネルギーが渦巻いてる様子は本当に感動した。

あれから6年が経ち、パリでは、何度か悲しい事件が起きてしまった。

世界に巣食う憎しみの糸は元を正せば、一つの繭なのかもしれないが、複雑さを増し、いまだ絡みあってるように思う。

滞在中に感じた、パリの下町、バスティーユの多国籍で、地元の人も移民もジプシーも同居した、あの寛容な空気感だけは、ずっと絶やしてはいけないと今も思う。

それから、二年後のある日、イギリスのバーミンガムに向かう車中でのことだった。

パリ出身のブライスに
「おれはBLOWBOHEMIAだ!」てフランス語でなんて言うの?と
聴き、すぐ様、車内の様子をiPhoneで録音した。

抜き出したフレーズを今日シーケンスに織り込みながら、

スピーカーの向こう、
パリの情景を思い浮かべている。

治安含め、恐怖過ぎてホテルから出られなかった、滞在1日目にラジオから流れたジャズプログラムの新鮮さ。

その後に、街の至るところで嗅ぐことになる、バスルームでみつけた香料の強い石鹸の匂い。

印象づけられた郷愁を、音楽にしないといけないと強く感じている。

自分にとっては、物価が高い、ライブをやらないと、不安がつのる、存在すらできない街ではあるが、

幼い頃から憧れ続け、また、そこに自分の音楽で還元できる喜びを噛み締めながら、まだあの日からの旅はいまだ終わってないことを感じている。

私はBLOWBOHEMIA

このフレーズを世界中の人になんて言うのか聴いてみたい。

湿気た日本列島の道端、

石畳に落ちる木漏れ日すり抜ける
風が新鮮な、6月のパリを想う 。

-Blog, ツアー生活
-, ,

執筆者:

関連記事

ラジオのように

努力が実らないときもあるだろう。 だけど、努力自体が楽しければ 生きながらえる夜もあるだろう。 日々を楽しんでいるか? 窓から見える夜景は綺麗だし、 朝日は清々しい。 お金や技術がこの手になくとも 誰 …

大きな絵を描く

この体が動くうちに、見せれるだけの景色を見せてやらないといけないと、日々思いながらも、一人、音の奥に広がる場所を探す。 長く、冷たい雨が続いた一周からは一転し、秋にしては、暖かい晴れた一日は、懐かしい …

大阪での二日間を終えた

2日連続での大阪でのライブを終えた。 ライブをやることでしか会えない人がいる。 地下鉄で、自分より若い人達をみていても思うが、自分みたいな人間はもっと社会にコミットしていかないといけないと思う。 今ま …

連絡の大切さ。その先の笑顔。

海外のブッキング難航中は胸が痛い。 この先に笑顔があると思うと頑張れるが、箱の人はとにかく連絡を返して欲しい。 約束で生きるなら連絡は命綱だ。 これだけネットのインフラがある時代、自分を身近に感じても …

ソウルツアーDAY1 雨乃日珈琲 vol.2

今回のツアー、実は、台風の進路と、フライトが被ってしまい、関西のメトロもほぼ全線、運休。 前日も、ギリギリまでスケジュールを詰めていたため、当日にしか動けないことに。 いろいろと調整の結果、なんとか無 …